導入事例
株式会社山形新聞社
速報性が求められる時代の報道の形。
高品質な生配信やライブ中継を実現し、読者の期待と信頼に応える。
- 報道の現場で生配信・ライブ中継の需要が増
- 大きな機材を持ち込めない現場からの配信を機動力で実現
- 高画質・通信の安定性・高い操作性で広がる用途
山形新聞社様 スキージャンプ ライブ配信 構成図
Smart-telecaster 導入の経緯
山形新聞では映像専門の部署立ち上げを機に、日々の動画ニュースの配信に本格的に取り組むと同時に、生配信やライブ中継を実現するシステムを検討。撮影現場は事件・事故・選挙等にとどまらず、祭りや駅伝、マラソン等のスポーツと幅広い。
様々なシステムを比較した結果、機動力、高画質、通信の安定性、高い操作性がSmart-telecaster導入・レンタル利用の決め手となったという。
サマースキージャンプをライブ配信 ~高品質なライブ配信を実現~
冬季五輪メダリストらが飛ぶ「サマースキージャンプ2023山形蔵王大会」が2023年8月19日、山形市のアリオンテック蔵王シャンツェ(蔵王ジャンプ台)で開かれ、山形新聞社は、2年連続で動画投稿サイトYouTubeの公式チャンネル『Press Yamashin』にて、大会本番の様子をライブ配信した。配信には、Smart-telecasterのソリューションが利用された。
サマースキージャンプ蔵王大会
山形市が昨年、初めて開催したジャンプ夏季大会は今回が2回目。
今回、男子成年、少年、女子の計107名の選手がエントリー。
踏み切り、飛行姿勢、着地までジャンプ競技の醍醐味を存分に味わうことができる本大会。当日は県内外から会場に足を運んだ1,500人の観客から選手たちへ、温かい拍手や声援が送られた。
ジャンプ大会当日にSmart-telecasterを利用した所感を、編集局のご担当者様に伺った。
現場で1カメの撮影を担当した編集局報道部八木澤氏は次のように話す。
「私が担当した1カメでは、Zao Appをインストールしたスマホで、撮影・配信を行いました。(注)
(注)今回、受信機はHD View V5を使用
“スマホ一つでこれだけ撮影できるんだ”というのが一番驚いた点です。
撮影地がスキージャンプ台という標高のとても高い場所ですから、当初、“スマホ一つで撮影して、果たして本当に生配信の動画が届くのか” “ちゃんと映像は映るんだろうか”という不安があったんですが、見事に払拭されました。横に自分のスマホでYouTubeに流れているものと実際に撮影しているものを見比べながら撮影をしていたんですが、撮影映像とYouTube配信映像とのラグも、意外なほど短かかったです。画質に関しても、撮影~送信~YouTubeへ配信のプロセスを経ているにもかかわらず、スマホで見ていても、違和感が無く、プロの撮影用カメラと比較しても遜色のない高画質でした。
また、今回の撮影場所はかなり急な階段で、水が撒かれて滑りやすくなっていました。標高の高さに足場の悪さが加わり、ここでもしバランスを崩したら・・と少し恐怖を感じながらの撮影となりました。テレビ撮影で使用するような大きい機材を運び込んで、たくさんの配線を巡らしての撮影は、安全面から考えても難しい場所だったと思います。
こうしてスマホ一つで高品質な撮影ができることにより、今後、動画配信のできる撮影場所はすごく増えるんじゃないかな、と思います。ZaoAppのインストールされているスマホがあれば、突発的に起きた事件・事故の現場から中継を行うこともできますね。」
現場で4カメの撮影を担当した編集局写真動画取材室 菅井氏は次のように話す。
「私は、山のふもとの方でカメラ撮影を担当しました。一番、選手を追いかける場所で、カメラ近くまで、選手の往来もしょっちゅうありました。これまでの撮影で、他社製品(背負うタイプ)を使用したことがあったのですが、今回、Zao-Sを専用バッグで背負って使ってみて、随分軽い、軽いがゆえに行動範囲が広がると感じました。
今回、配信自体が3時間・4時間っていう長さがあったんですけれども、長時間背負っていても、そんなに苦ではなかったというのが一つ、大きな点かなと思います。
それから、Zao-Sは本体にも1時間分程度のバッテリーを内蔵しているので、バッテリー交換している間も、シャットダウンしなくても良い点が便利でした。
他社製品の場合は一回電源をオフにしないといけないところ、Zao-Sはシームレスに、素早くバッテリー交換ができるので、撮影に戻るときにも、すごく使いやすかったです。
撮影者の動きやすさに加えて、選手がケーブルをまたいでしまう可能性を考えて、“今回の撮影はケーブルレスでいこう”という撮影方針だったので、機動力がありシームレスに使えるZao-Sは、まさにぴったりでした。」
カメラマンへの指示を担当した編集局写真動画取材室渡辺氏は次のように話す。
「撮影の指示を出す私としては、できるだけカメラマンには、映像を撮ることに専念させたいわけです。カメラマンには、“通信状態は大丈夫か”とか、“今、もしかして映像が途切れていないか”といった心配無しで、撮影対象を追いかけることに専念させたい。
その点、Zao-Sは3キャリアのSIMを搭載、さらに回線を増強できるので、通信の安定性が期待できます。
それから、本体が起動するのが早く、電源を入れてポチっと押すだけ。操作性が高いので、カメラマンには安心して撮影してもらえたと思います。また、YouTube視聴者の方からは、“なかなか外出できないので、配信してもらって良かった“ “きれいに撮れていて良かった“というような、高評価コメントを得られました。
今後の用途としては、事件、事故、選挙、スポーツに加えて、祭り等のイベントが考えられます。」
今後の展望について
最後に、編集局報道部長の伊藤氏は言う。
「新聞社として、紙もデジタルも対応するという時代になってきています。デジタル化の中で、当社も動画の取り組みを始め、映像専門の部署を立ち上げてから3年目を迎えました。
ニュースをYouTubeで配信しているのがメインの中で、徐々にライブ配信や収録も、やるようになってきているという流れです。
最初は素材送りをして編集していたところから、今はライブ配信に軸足が移っています。
新庄まつりも、去年まではダイジェスト編集していましたが、今年はライブ配信に挑戦しました。
配信のノウハウを蓄え、将来的には様々な現場から配信出来れば良いなと思います。
報道が担う役割を果たすために、今後も動画の需要・可能性を模索していきます。」
ソリトンシステムズは、公共性の高い報道の現場の力となれるよう、より一層、製品・サービスの拡充を図っていく。
お忙しい中、有り難うございました。
※本ページの内容は、2023年12月作成時の情報に基づいています。