導入事例
宮崎ケーブルテレビ株式会社
使いたいのはWebだけなのに…
大がかりなアプリケーション仮想化から
シンプルで安全なシステムへ
- タブレットからワンタッチで、 社内のWebシステムにアクセス
- 別途、VPN接続は不要 アプリ起動で自動的に安全な社内接続
- 「安心・安全」に加え、「導入・運用も容易」な環境を実現
宮崎ケーブルテレビ 様 イメージ 図
宮崎ケーブルテレビは、これまで利用していたリモートアクセス基盤を刷新した。以前は、VPNとアプリケーション仮想化技術を利用し、社内のWebシステムへのリモートアクセスを行っていたが、利用までの手順が多く、システム構成も複雑だった。
今回刷新した基盤では、VPN機能内蔵セキュアブラウザアプリを起動したら 、ダイレクトに社内のWebシステムにアクセスできるようになった。利用者の使い勝手は向上、システムの導入・運用負荷も大幅に削減できた。認証は、ID&パスワードによるユーザー識別に加え、デジタル証明書による端末認証を行っている。認証システムは、オールインワン認証アプライアンスNetAttest EPSを採用した。
営業・サポートスタッフを支える仕組みで課題やトラブル
宮崎ケーブルテレビ(以下、同社)は、宮崎市を中心とした2市・3町にテレビ放送、インターネット接続、固定電話、モバイルを提供するサービス事業者である。BS・CSなどを含む最大90チャネルを提供するほか、「宮崎11チャンネル」という自社制作番組を放送するチャネルを持ち、地域コミュニティ活性化にも努めている。
同社のモットーは“お客様第一と考えて行動すること”だ。設立当初から365日のサポートを徹底しており、問い合わせがあればすぐに各家庭に駆け付けて、迅速なトラブル解決を目指している。しかし同社は、肝心の営業・サポートスタッフを支えるシステムに問題を抱えていた。
同社は2011年、コストカットとセキュリティ対策を目的として、社内のペーパーレス化を進めた。その際、タブレット端末とアプリケーション仮想化システムから構成されたリモートアクセス環境を導入し、訪問先から、社内のグループウェア、顧客管理システム(CRM)、ケーブル施設管理システム(Cadix-MapServer)等の社内Webシステムを利用できる環境を用意した。
しかし、このシステムには課題が多かった。目的のWebシステムを利用するまでに、1)VPN接続、2)VPN認証、3)アプリケーション仮想化システムのアプリの立ち上げ、が必要であり、さらに回線が不安定な状態でVPNが切断されると、その都度イチからやり直しだった。営業スタッフがお客様にサービスの説明をしていたり、サポートスタッフが作業を行っているときにVPN接続が切れてしまうことも多々あった。これでは業務効率が低下し、お客様満足度の低下にも繋がる可能性がある。
「当社の規模は決して大きくありませんが、エリア内の対象世帯は11万4千世帯にも及ぶため、システムによる支援は必須です。2015年からは更にサポート力を強化するため、スタッフの増強も図る予定でした。しかし、既存のリモートアクセスシステムではライセンス費用も高額ですし、トラブル続きで業務が破綻してしまう恐れがあり、リプレースの検討を始めました」と、システム管理を担当する総務局 管理部 部長の西原 義仁氏は述べる。
シンプルで、安全なWebアクセスの方法を発見
システムの移行先として、リモートデスクトップタイプの製品も試したが、あまりにも多くの業務が社外からできてしまい、かつ、端末にデータが残ってしまう製品だったため、営業・サポートスタッフに使わせるのはリスクが高いと判断し、採用をやめた。そうして悩んでいるうちに、西原氏は日頃取引のある(株)協栄エレクトロニクスからの紹介で「Soliton SecureBrowser/Soliton SecureGateway(SSB/SSG)」に出会った。
SSB/SSGは、アプリケーション仮想化と同様に、接続元デバイス内にデータが残らないうえ、社外から社内のWebシステムにダイレクトにアクセスできる。社内にアクセスする際は、VPN機能内蔵ブラウザSSBアプリを立ち上げるだけでよく、VPN接続も不要である。システム構成も非常にシンプルで、必要な機器は導入・運用が容易なアプライアンス SSG1台だ。
また併せて、ソリトンシステムズ社の認証アプライアンス「NetAttest EPS」の導入も検討した。SSB/SSGと組み合わせることで、デジタル証明書による端末認証の仕組みが容易に実現できる。端末を紛失した際にも、デジタル証明書を失効すれば、その端末からは社内に接続ができないので安心だ。
1つ懸念があるとすれば、同社で使用しているWebシステムへの対応だった。
「当社では、グループウェアとCRMを組み合わせた独自開発のWebシステムを用いています。しかも製品導入検討中に、急遽、別のWebシステムへの対応も要件としてあげられました。ケーブルテレビ会社特有のもので、当初は表示できないページもありました」(西原氏)
西原氏を驚かせたのは、ソリトンシステムズの対応の速さだった。利用できないページがあることを訴えると、購入前の検証中にもかかわらず、ごく短期間で修正版が提供されたのだ。このサポートを通じて、西原氏は大きな安心感を抱いたという。
業務効率アップ! ワンタッチで社内にアクセス
2014年の夏ごろに検討を始めたプロジェクトは、たった半年の期間しかなかったものの、ソリトンシステムズの迅速な対応やサポートもあって、2015年3月にスムーズに導入することができた。
宮崎ケーブルテレビでは、2015年5月現在、数十名の営業・サポートスタッフへシステムを展開するため、一部のスタッフにSSB/SSG環境を提供し、使い方の検証や問題点などの洗い出しを行っている。営業局 営業部 営業課 リーダー 山本 茂夫氏は、試用しているスタッフの1人だ。
「本当に使い勝手がよくなりました。以前のシステムは、トラブルばかりでお客さまにも迷惑をかけていましたし、ストレスが溜まる一方でした。ログインがシンプルになったのも良いですね。また、ブラウザもシンプルで使いやすいです。利用までの導線も一本化されていて、迷わず使えました。訪問先でもすばやくシステムを立ち上げて、お客さまを待たせることがありません」(山本氏)
西原氏は、さらにSSB/SSGの適用範囲を広げるため関連オプションの導入も検討しているという。宮崎ケーブルテレビは、ソリトンシステムズのソリューションを活用し、更なる顧客満足度の向上を図っていく。
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